八万ロック

おかしな名前だが鍵の種類の名前である。
チューブラー錠、エースキー丸鍵、管キーと呼ばれることもある。
八万という名前の由来は鍵違い数が8万通りあること、使用ピンの本数が8本であることなど、諸説あるようだ。

ギザギザしたタイプのディスクシリンダーとくらべても防犯性が高いとして1970年代後半から1980年代の前半までよく使用されていた。
特にこのころ、日本中でインベーダーゲームなど筐体ゲームのブームが起きた。このゲーム機のコイン収納部分の鍵として八万ロックはよく使われていたのである。

その他にもパチンコ台や自動販売機、ガラスケースやレジスターなど様々な箇所でよく使われているものである。

防犯性の高い鍵であるため、お金を一時的に保管しておく場所でよく使用されている。また、バイクのU字ロックに使われていることもある。

この鍵を紛失した場合、鍵屋に頼んで新しい鍵を作ってもらうことが可能だ。
しかし、作成するのに専用のキーマシンを使うため、対応してくれる鍵屋は限られてくるかもしれない。
大きな鍵屋に相談すれば大抵は作ってもらえるだろう。

また、防犯性が高いといってもそれもピンから切りまである。なぜならボールペンで簡単に開錠できるような八万ロックもあるからだ。

ヤマハ

前回の記事で紹介したナショナルと同じようにヤマハも電気製品や楽器などのほか住宅部品も扱っているメーカーである。
ヤマハの木製ドアを使っている家もまれに見かける。
古いものでこのタイプのドアを使っている家はおそらく築30年は経過しているだろう。

木製ドアはだいたい築20年も経過してくると下の方の気が朽ちてきて表面が縦に割れてしまう。塗装も剥げてきて見た目によろしくなくなる。
しかし、手入れをしっかりして周囲の環境を整えておくと30年位使っても劣化せずに状態を保っておくことができる。
こういった木製ドアは使えば使うほど味が出てくるものである。使用している人はぜひ定期的に正しいメンテナンスを行うことをおすすめする。

ヤマハというメーカーは楽器などの木製品の加工に長けたメーカーである。こういったメーカーだからこそ何年も長持ちして使うことができる住宅部品を製造できるのである。

木製ドアは重量があるものなのでドア自体は使うことができてもサムラッチハンドルなどの錠前部品が壊れてしまうことがある。
閉める時に衝撃がかかったり、開けるときにストレスがかかってしまうのだ。
このような動作が毎日あることでどうしても金物部品は消耗してしまう。

また、古いドアのためドアとドア枠の間に隙間ができていることもある。これは防犯的に不安要素となるのでプレートをつけて隙間をかくしたほうがいい。

ナショナル

ナショナルというメーカーは今聞くと、なんとなく昭和の響きのある、懐かしいメーカーになってしまった。
ナショナルは現在Panasonicに社名変更している。
しかし、ナショナルというメーカー名の入った商品はまだ現役で使われていることがある。

例えば、ナショナル住宅はその一つである。
ナショナル住宅とはナショナルが作った家のことである。そのまんまである。
ナショナル住宅の鍵はアルファがOEMとして提供しているものであり、構造もアルファのものと同じだ。
しかし、いかんせん今は使われていない古いものであるため、鍵屋に修理などを頼むと断られてしまうことがある。

上下に別々の鍵がついていてそれぞれ別の鍵を使って開け閉めすることになっている。
上の鍵は本締錠で下がインテグラル錠になっている。
上下の鍵は大きな台座でつながっている。この台座は扉の切り欠きを隠すための装飾である。

鍵交換をする場合はこれらをすべてはずさなくてはならない。新しく取り付ける鍵にあわせてウラとオモテに同じ大きさの穴をあけ、錠ケースをいれる。
そしてサムラッチ錠のハンドルを下から取り付ける。

古くなってきた鍵は色も落ちてきていかにも古めかしい。それはそれで雰囲気はあるというものだが、新しいものに交換するとぱっと玄関が華やかになる。

合鍵の注意

鍵がなくなったら合鍵を作る、これは自明のことである。
しかし、この合鍵を作るという行為に関して注意点がいくつかある。

例えば、安易に近所のホームセンターなどで合鍵を作ったりしないほうがいいということだ。
ホームセンターのカウンターで合鍵を作ってもらうとアルバイトの人が対応したりして精密な合鍵にならないことがある。
安く作ってもらえることは確かだが、形が合わない合鍵を無理に使うとシリンダーにささらなかったり抜けなかったり、折れたりしてしまう。

合鍵を使って抜けなくなったらその合鍵に原因があると疑ってみたほうがいいだろう。

合鍵作成を依頼するのはきちんとした信頼できる鍵の業者にするように。
店舗を構えている鍵屋なら安く確実に作成してもらえる。店舗のない鍵屋だと出張料がかかるので料金が高くつく。

ただし、鍵自体を紛失したのであれば鍵屋は鍵穴から鍵を作成することになるので直接現場まで来てもらって鍵作製をしてもらう。その場合には出張費がかかってしまう。

もう一点注意点がある。
合鍵を作るときは必ずオリジナルキーから必ず作るように。
合鍵から合鍵を作ると鍵の精度が低くなる。鍵が開かない可能性があるので要注意だ。そしてオリジナルキーは普段使用せず、大切に保管しておくようにしよう。